曽我部恵一的な(笑)

新世界




まるで空気のような未来ばかりが
窓硝子ごしに流れてゆくね
君とすごした幾年かがさ
青空のフィルムに焼かれてゆくよ
ねぇ、こんな世界があればいいのにね
頼りない天使の羽が空から
はらはら降りそそいでくるよ
幻想ランプの新世界みたいさ


ブリキの天使がやってきて
僕らの青い春をつれさってしまう
そのまえに、そのまえに
君をつれさってしまいたいんだ


はじめて君の部屋をノックした
古ぼけた写真のような記憶
テーブルの上の花は枯れている
書きかけてやめたラブソング
脱ぎ散らかしたこころは
まるでジグソーのように
ジグザグになってしまった
天想ランプの夜に想うのさ


ブリキの天使がやってきて
僕らの青い春をつれさってしまう
そのまえに、そのまえに
君をつれさってしまいたいんだ