2015-02-09 油池 石 油池悲しみあふれた ふるい油の池のそば さかさの看板が がたがたふるえる金の塀のりこえた しろい泡のつわもの 庇のない師走には こいつらがいた風のけなみを 梳かしていく手合い こういうやからは 刃びいた夜長のやうだ膳のところは いろめいた坂の道 にかわのやうに 染みがついて離れない