電流鏑馬

流鏑馬



 雨中に巻き髪はねて
  どこまでコンクリ模様
ぱしぱしはねては
 空間粘土の曇りそら
  あま沓の色合いだけ
ぽつぽつぽそぽそ
鼻先につつかかる
 こんなのもあるでせう
  矢鱈とクレヨンなのは
ひかりの淡い車のせい
白いカアテンのなかで
 あおやあいやくろいろやら
そいつに腰かけては
明朝体でぱりぱりに
 ばりばりにかけられて
  おれはいつもざらざらだ
  たといばデニム生地のやう
  ソオダ硝子に浮かぶ
こほりと人造宝石と
  ぽかり月の糸すぎ
こころはどうして三両で
 これこれこのやうに貧しく
じりじりと羽虫を焦がすのか
ZeiLZeiLZeiLZeiLZeiL
 その影をおれは沸かし
 ひかりの砂糖を一混ぜする
 ピツクのやうな洋ものたちで
このやうなのです
  雨垂れにも穿たれる
今朝も外は一面ゴシツク体で
  どうにもかどかどしいのです