2017-03-29 無頼の春 石 無頼の春 春はちゅんちゅん 床几に突っ伏し 陽も度のあっていない 一度眼科にかかるべきだろう 巻きをくゆらせては 伸びた髪をまとめている 歌留多の上の句やらを 庭にぱらぱら撒いていると これではいかん大火事だ 梯子の上で踊る花粉は きりはり太鼓の日経なので あるいはビスケのそれなのか 誰ぞか言ったかおそそでさ 無頼の春はトタンに落ち 蔓も巻きつくという按配で 日がな縁側ほお杖つく