2018-08-29 無風アンコール 石 無風アンコール 咲く花のにほふがごとく 与件はさうではないのであるから 日は散りいつしか既往を咎めて おれは花押のないビジヨンだからと いやに外はかぜがつよいから 猶更に不完全性定理ではないのか こころの巣をガタゴトやれども 自然に立つコートの美しき これらパストの便りを待っては いつだつてらい病の鷺なのだから 変わり雅号のあいつのほうが 三世に渡り変わらぬ彦星に相応しい あゝ夕やけ小やけのあかとんぼ 花も散るらん止マル者のなかりせば おれも星の林にこぎ隠る見ゆらん