幻灯 幻灯にこがれたひとみ 白黒の写真を花瓶にさし 部屋にぽつり佇んでいた コチニールのやうだつた あるいは棗のやうだつた よるはあかく染められた 牢からいくら手をのばしても けつしてとどくことはない 若い書生の書く小説だけが その少女をたのしませ…
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