2014-07-14から1日間の記事一覧

揺籃

揺籃 くだらないこい ようらんのちえ みくだりはんおとし つぎはぎのこい おぶのんだちえ みくだりはんおとし くりからとうげ おつきてんぐの みくだりはんおとし いばらのはら つぎはぎだらけ うたかたの竹の秋

角 角 角は魚の標識 魚 角は鉢に 滋味津々 箱 小箱に硫黄をつめた 過 ぐりん 小金の走馬灯 ここらは しぼんだおかつぱり 煉瓦のおかつぱり あノ、浴衣着たこころは まるでそらまめの角でした 雨 丁丁丁 傘 丁 あノ、浴衣着たなみだは まるでよどがわの魚でし…

短歌

短歌 煙管の手 さくやくつめて 牡丹うつ はいたけむりに 紅い恋 少女の手 こいぶみそえて 牡丹ちる よごれたかがみ 乱れ髪

脱兎

脱兎 泪の点滴が樹海の血管をめぐり 月の砂浜はガラスの欠片を拾い 午後の宝石だけが手もとにのこった 模倣品の夢は毎晩、俺たちの岩を削る 重力のない美しさだけが風景を描く

床屋

床屋 そらはじゆずつなぎで かんばんがおちてくる かいぶんはおろおして ぬりかべはへつつい とこやははまべなのか かんばんはないている あついくもびるのびて いくつもせきをこえて かげはなかばをすぎた ころあいはしちがつの いくつもとこやすぎては し…

撥条

撥条 ぜんまいで夢まいて あくるひ ぜんまいで恋まいて あるくひ ぜんまいで種まいて かなうひ ぜんまいで栓ぬいて あびるひ ぜんまいで夢だいて こがるひ きかいじかけの夢は あくるひ