2017-11-02から1日間の記事一覧

サ変と未然形

サ変と未然形 かじかんだ手をやらば 明礬そのうち転んで やけに金木犀の匂いの強い 山林歩廊で襟を立てては 北風もピウピウ吹いて 形而上水面青鷺遁走 この理科室の研究成果で おれはあの月を射る こんな低い月だというのに まるきり的の外れている ここらに…

驟雨

驟雨 当て字のエチュードは 夕暮れに噛むポッキーで ポキンとやるほど切なくて あれやこれやと荷台に積む 埃のついたガム余り このやうな重なりすら いまの俺には手に余る のべつまくなし繋いでは おかつぱに風船ぱちん たといば琥珀の粘膜あらば いい具合に…