2014-03-22 甘い恋 石 甘い恋は日和つづき 春の心は穏やかです おそろのワンピの灯たち 辻に砂塵は吹き荒れます 白く濁った雪洞は あの娘の巾着見つけます 原生天の日和には つと奪いますつと奪います 夕餉のころには林の中で 紅花は男に食べられます 嗚呼!巌のような波は打つ 白湯のごとき恋なのです 嗚呼!膾のような暗がゆく 夜露のごとき恋なのです