洛中悲歌一

洛中悲歌一









嗟、観月の橋に佳人きたれり
我、七歩の間に平安詠いては
弓、天蓋の日に蒼穹射かけん
昆、敏を以てして礼習いて曰く
師、焦土されにし天は妲己なり





棺、甘露は言を棄て臍に痛哭す
枕、佳人を憂い荘園は鼓を打ち
歩、師の影を追いて歩朽ちゆく
堰、鯨に乗りし佳人を恋ゆれど
墨、賦は洛外下天を櫂ぐばかり





褞、羽衣は鯉を欺けるのを懼れ
雲、我金帯を以て大旱を誅すべく
玉、竹林の士大夫に三度訪中す
問、佳人と媾曳するは罰なりか
嗟、洛中に於いて我礼を糾さん