2016-02-27 二月二十八日 石 二月二十八日 俺の鉛のマントは 黒板の穹を射ています (あゝ、これも遅刻の おんぼろの言い訳なのか) 蒼穹の波浪やら 字引きの髪留やらで 工夫をこらしては これも乾いた覗見です (あなたは均一なのですか いいえそのやうな筈もない) 玻璃のギヤマン人形 完璧も蓄電されねばと 俺は鈍行のあしもとを この泥まみれのブーツを (空のシーツも乾かない いくら佳人が泣こうとも) 辺境の無花果は いつも素足でありました