女郎蜘蛛

女郎蜘蛛


こんなしみったれた
 月夜の晩に、春を思う



 金平糖のこおりは
  からからと
  ひかりの浮標なげ
  太巻もぷかぷか


 
丁稚も立派に背広着て
  春の、中へ
  きみも行くのです
  看板むすめさん


 あゝ、春はまだかい
  てな事仰いましたかね



骨に花吹雪と
 ろくでもないか
 どぶろくみたいな
 てまえには