2016-03-10 人相書 石 人相書 ひしやげた春やら 曼荼羅の急須にも 淹れたての其れやら 故郷、一杯引き絞る 寂れた文句なんぞ 無用の伽藍であつた どうぞこんな始末です 交尾した景色なんぞで 花粉の濃い季節には こんな今宵でよいのなら へつついに立つ粟のみを かき混ぜるのみなのです 越前の麹なんぞで いつさう弓なのでした 其れは一体どんな様だ 聴診器、葉緑体にあてる おれの栞はどこに あゝ、点呼と錨とで このあたりの洋茶店か ぽつぽつ落ちるやつは