サロンエプロン

サロンエプロン



おまえはいつかさう
白い校舎を建てるのだと
かつかつと頬火照り
からきし百日紅のやう
手書きにカアルブツセなど
若しおれに改行のあらば
どんなによかつたであらうか
二十四箇年も擦り切れて
外は変に明るいのであるから
もうこうするほかないのだ
恐ろしく色調の強烈な
額の中の部屋にピストンで
暖かなフールも降りて
手縫いのほちけた空を見る
このやうな豺狼なんぞ
あつてたまるものかなどと
名無しの畑を鍬でがつがつやり
青タンで推敲すら出来ない
このやうな有り様なので
若し糸かがりであつたならば
おれもおまえもホチキスで
このページは凌霄花
あれはきつとヒガンバナ
ちつぽけなおれがこうして
汽車のやうに妄言を連ねては
模型の飛行機や隕石やらを
こうして懐に入れている
千切れ雲のいつさう毛深い
それがおれの勤めなのだから