2018-04-11 主観乱気 石 主観乱気 頬に生えた苔は落第生で 静止したうなじはロザリオ ともがらは剽軽で 芥子もついてベタベタだ おれにまとわりつく 笑窪のあれらの恐ろしい あらゆる省察も諂うからと 貴女はヘアピンを曲げる このエチュードの線は 空間と延長に投擲されて 香料のみが料理長なのだから おれはそれらを見上げる あのジュラルミンの空は オカルトめいた屈折率で おれの二つの車輪に どうしてこうまで痛むのだ ただしい粘膜と道徳は 狼の料理長が食べてしまう 幻想は受肉せずにいつだつて おれはいま鎚で符を打つ