籠鳥

籠鳥



過矯正の畦道に骸骨の符は浮かび
現象風景はこどもの切り絵のピエロ
いつしかここらも時計仕掛けで
アイロンのやうな空に眩暈と乾いた音
早苗を撫でる糊のやうな風に
耳を澄ませてはまたネジを巻く
これらがクロウドや印象派の如く
静止した一つの幻想に編みこまれて
それはきつと望外のタペストリ
この終記の泪がひとの世なれど
次代に蠢くあらゆる篝の住人たちへ
おれはせわしくスケツチしては
このやうな譫妄めいた塗料トメル
赤ん坊を背負う少女のやうな仕方で
なんとも滑稽な手品師であるが
英国製のスマアトなジレエで踊らば
おまえにいつか届くとさう信じて