無題

無題



卑近と頷くころあいは
これもまた雨中の煙ですかと
あらゆる字引きを引いて
煎じたもの語りは鵺であり
伸びたり巻いたりと
忙しのないメヌエツト
若し証明しやうとするなら
あの高名な数学者の如く
如何にそれらが驕りであるか
あまりにも手に負えぬ
われわれの悪魔とも呼ぶべき
斯様な悪習のつれづれに
われわれは茫洋たる存在で
語や符のエンドは溜池なれば
おれはさういう不具の濁り
そのものなのではないのかと
このやうに結ぶほかない
電気モーテルが歌いだすのは
あまりに奇天烈めいていて
ダビンチのやうにやらうとしては
われわれはいつも天を仰ぐ