ソリチュード

ソリチュード



われわれはかく分類される
送料数センチメートルの
ギラギラの調度品であると
蔦のからんだころあいなんぞは
こころなしか水鏡もげつそり
ときおり輪郭すらかちかちなので
こどもの背丈ほどの穂なんぞ
まるきり舶来のそれなのだから
一握の籾をよくビーカーやドラムで
しつこくかきまぜては日も照つて
洗い立ては甲類だと言い張り
七三ポスターの経文めいたそれらは
きつと間違いなく乙類なのだと
間もなく業者が変調しにやつて来る
古びたバス停のベンチに腰掛け
水トンボのやうな小包だけでもと
軽く中身のない心象風景を
このやうにエチュードするばかり
どこぞかしこに届くやうにと
そのやうな出来合いの心象を泳ぐ
一匹のみにくい金魚であるのだから