2018-08-04 心象ダカーポ 石 心象ダカーポ おれは合皮のこれらを 石竹やルビーなどと言い張る あまりにそれは透明なのだから 幾何級数的に膨れ上がり たまにシヤボンのやうに弾ける このやつかいな静止の海を どうにか語るすべのないものか なお天は高くごうごうと雨も降る たといば冠毛のないおれに そのやうな気まぐれな飛礫は あまりにも無体な仕打ちであるが 日照りのなかの水鳥の生活は たまにはよいものであるなどと ときおり黒子の星座を数えて これはデネブであれはアルタイル などと妄言を連ねるおれも おまえも蝙蝠であるというのに