病室チアノーゼ

病室チアノーゼ



どうしておれはこうなのだ
脾肉に白髪を嘆くこともなく
在るがままに長らえて
通りを行き交うルサンチマン
じいと眺めては青ざめる
先ほどからやけに吐き気の酷い
化粧師は白粉ポンポンとやり
つんとした辻褄にやつきである
こうして廃院にたん病しては
きつとひかりやそらを娶るから
だからそのやうな目で視るな
こうしてワルツをかけてやろう
人はいつだつてひとり渡り
糸を引くから猶更たちの悪い
手編みの星座にシルエツト
あまりにアンペアの足りない
どうかおれに縫目をわけてくれ