情感アイロニー

情感アイロニー



ほらご覧なさい職員室も
ヤマンにピエゾなのですから
あらゆる体系の中の延長を
それらのポラポラとした
灯かりに暗くまた利に疎い
わたくしなどにはわかりませんが
夏の稲穂の背丈くらいには
幾度もビーズの風雨に洗われて
無作為に投げ出された今生を
天に唾して生きてきたのですから
このなれの果てを田んぼの画用紙に
一筆でえいとやろうと思ふのです
あまぶき色に跳ねては飛んで
なにせ草書のサウスポですから
目に三つの信号機のあらば
そういつた幻想も矢張りあるやうで
白線ラインーーーーーひた走る
あのチカチカは大熊座なのですから
味醂で整えてレールを敷いて
きちんと渡してはくださいませんか
あなたは人の鑑なのですから
蜘蛛のやうな強度のないブラウン管で
かのパスカルに倣い思案せども
わたくしは教師ではないのですから
田舎のピエロの見世物くらいが
いい塩梅なのだとさう思う次第です