吊り橋も手ぐすねひいて
黒板のうえではねる岩魚も
からんころんと白墨で
ひくらしもきつとそのやうか
馬力の八月かけぬけて
ほおにつたう汗きつと
ため池つくつているのだらう
ひかりぬぐう風きつと
この池つくつているのだらう
この、ただれた憂鬱すら
どうにもこうにも乾いてゆく
どうしていやでも、白墨で
おおとりも梔子でそまつていた
雨や日照りにさらされて
ぽつりとただただ佇むばかり
ためいきまじりのバス停で