2015-08-02 盥 石 盥吊り橋も手ぐすねひいて 黒板のうえではねる岩魚も からんころんと白墨で ひくらしもきつとそのやうか 馬力の八月かけぬけて ほおにつたう汗きつと ため池つくつているのだらう ひかりぬぐう風きつと この池つくつているのだらう この、ただれた憂鬱すら どうにもこうにも乾いてゆく どうしていやでも、白墨で おおとりも梔子でそまつていた 雨や日照りにさらされて ぽつりとただただ佇むばかり ためいきまじりのバス停で