在る、電算とニッキ水

在る、電算とニッキ水


湿地帯はなかもずで
あるいはニッキの空瓶か
そらいろみずみずしく
合成硝子ばりついて
おれも一体全体どうして汗を
こうしてかいているのかと
むぎわらのなかでふとおもう
どうにもこうにも
かいてみてはまたかゆく
広辞苑は油がみかわり
ひによってかわる
井戸のそこはおれたちで
やたらとにがにがしく
むけたかわでいっぱいだ
すこしもニッキの味がしない