秋茜

秋茜


明日は高楼
手酌の線香花火に
あぶら売つては
矢つぎばや
くるひもくるひも
四の五の云わず
しつくと佇んでは
こう申すのです
よく手入れされた
ものですな、と
又、驢馬を
河原にうつて
やけに耄碌した的に
俺は矢をかまえる
つんだ泪のため池は
北のあたりで鬼灯
飛んで目に射る