2017-02-27 俯瞰戀愛 石 俯瞰戀愛 こんな片田舎には 身を立てる術など大凡無く めいめい日々辛酸を舐め 工場やらでがらがら働いては 一日の恥を安酒で流し 千鳥でゆらゆら午前の様 私のやうに血迷う暇も ろくすぽ有りはしないもので 有体に云えばこうなのです ダダの輩のろくでもない 春の跫音は天馬に乗り 梅の香油の揮発の速さで これは急行の事案なのであります どうして相対性理論などと 激論を交わす暇がありませう 人はきまつて蛋白石なのですから 急須のことことうるさい 熱病にかかる具合のほうが よつぽどに自然な事と思われます