図画工作

図画工作



坂本某の空中連弾は
或る種の発明で(happy end)
クラリッサの四分音符
当符号なんぞは小豆のやうで
エメラルドやルビーやらに
色合いをよく変えてゆく
ネイロの品書きは半固形で
どうしておまえはさう
いちいち挑発めいた真似を
あゝ、孤独なのだらうさ
それらを思考実験してみては
画工がよくやる手法で
あべこべの空を切り貼りして
白髪をかりかりやるのだらうよ
やうやくそのやう段になつて
ナニカを遺したいなどと
ひどく傲慢で美しい豆腐である
異邦人は娑婆気をその掌に
ほんのすこしの紙切れと銀貨を握る
これを業と呼ばずしてなんと云う
渚に佇むモノクロの映写機
ぱらぱらとコマ送りノイズも走り
おれもおまえもそれを背負う
なれば(bad end)ではないかと
好事者もいたものだと
おれはそのように自虐するほか
やりかたを知らないのだ
願わくは表題の通りになつて