電算ラメール

電算ラメール



六百ワットの夢をみて
濡れた寝間着とシーツを
文房堂でごしごしやつては
一人静の花弁のやうに
気位ばかりにかかるビーズ壁
この女に三千円を握らせ
空気筒とはあまりに不細工です
この相のアールは伝線した
当たりの悪い化学繊維ばかりで
このアールは許せないから
生け作りのあとがきのやうな
心持ちでいっぱいなのです
葉巻を咥えこの規格を改めよと
よくよく云って訊かせる
おれ自身がなによりさうだから
どうしてこの染みは消えない