2018-04-03 流動性と足形 石 流動性と足形 長い旅路は背広の皺で 土瓶蒸し或いはプリンのやう 中山の料亭のどんちゃんを おれはもう桂むきなのだから こんな足形で春を踊るのも 水辺に立ち、何度目だらうか 夜は何事も許すだとか 井原は処女作に記していたが このステップの流動性を 湖上の美人と捉えるほうが よほどパチリと符号する 超感覚的な最先端の述懐 こと運動とこころの配置には 全く用を為さないのだ たしからしい在り方ですら 踊子草のスクリーントーンで おれの科白と変ト長調は うなじに流し目に勘定ばかり