不具とアレルギ

不具とアレルギ



おれはといえば
蛸足でたらめ魚の目で
錦市場に並んでは
モダンな春を待ちわびて
その流動的な二小節を
やたら関節の外れた空の名を
たずねあぐんでいるというのに
こちらを睨めつけるなんて
蕾なんぞは北風に揺れ
サリチル酸のワルツでした
おれの目は足が笑い
ひたすらひきつるばかりで
これでは社交も踊れない