2018-04-21 超越考察 石 超越考察 義眼の烏は己が故に 十六鏡、あるいはーー撚糸 卯月の田んぼに線はなく あまりに非解剖学的であるから 柔らかい布のやうな風や 乱視ーーあるいは過矯正の空 あらゆる物が光学から脱走する たといシスレーであらうとも どのやうな色彩かーー手は光り たれかれも可鍛性ではなく 侭で欠伸のワルツであるから 二体の小鳥も曲線や乱線や直線で ここに視座あるいはーー文鎮 これほど藹然とした節もなければ なんとも愉快な心象ではないか ーーーー四月某日の付箋