訂正人語

訂正人語



月夜のフロウレスは
三角のこじつけのやうに
瓶硝子に口唇調で
もつとも古典になぞらえば
おれの口調は丁なのだらうよ
ヘルムホルツは尚詰る
喩えばのお伽の積み木も
人為的で(或いはピアール)
そのやうな具合なのだから
あの洋裁店のマダムが
これらを縫合する頃合いに
おれはきつと斜めになり
(二礼二拍手一礼)をしては
こうして珂雪であらんと
このやうに己を定めるのだらう
生白い蛇の欠伸をしながら
長いホームも瞬く間に行き過ぎ
あゝだから(波は可憐なのか)
トビダシ注意トマレの看板
糠にあがいてぴうぴうと
おれは阿呆なのだから
どうかこちらが手水舎ですと
さのやうに吹けばよいのに