わらべうた

わらべうた









月代のやうなぎやまんの
   宵のかたまりにおったんや





 
女童さんや いろは歌留多やらへんか
   ぱたぱためくる くるくるり






まあるで万華鏡のようにへんげして
   紫命通りを はらはら踊らはる






うらにおもてにせいじゃにちにん
   みいんな叡山までいくんやで






鼈甲飴やるからこっちにきいや
   とおりゃんせ  とおりゃんせ






そこなあやかしもいっしょにきいや
   とおりゃんせ  とおりゃんせ






かぞえうたうとてたら酔いも醒める
   白装束のからす 硝子たべてはる   







この世はまあるで歌留多になってしもた
   辻のお犬も化粧していかはるわ






みいんなお紫命さん通っていかはる
   女童さんもいっしょにいかへんか






かぞえてならべてうとてたら
   鞍馬の天狗はんもおどらはるで







とおりゃんせ  とおりゃんせ
   ゆめとうつつは  万華の鏡






とおりゃんせ  とおりゃんせ
   うたとわらべは  地獄の花