2017-02-12 旧節 石 旧節 睫毛の長い夜の名も 裁ちばさみでばらばらで あゝ南天なんぞ白化粧 瓦斯燈でくもつた硝子が 障子のやうにみえるのは プラテツクのせいだろうか これはどうしてかしらんと 芦毛のはえた郵便受けに じつとじつと佇む旧節 色鉛筆でたとふなら 一体どのやうなカラアで 雪夜の晩に、頬杖つく